毒きのこの見分け方について

よく、毒きのこの見分け方として下記のようなことが言われます。これらは全て嘘です。迷信です。信じてはいけません。


嘘:柄が縦に裂けるものは食べられる:嘘
猛毒きのこを多く含むテングタケ属Amanita spp.のきのこの柄は縦に裂けます。逆に、美味な食用きのこのハツタケの柄は縦にも横にもうまく裂けません。
嘘:色が派手なものは毒、地味なものは食べられる:嘘
中毒例も多いツキヨタケは黒っぽくて地味な姿です。同様に毒きのこのクサウラベニタケも灰色で地味な外見です。その一方、派手な朱色のきのこであるタマゴタケは美味な食用きのことしてヨーロッパで人気があります。
嘘:茄子と一緒に煮ると毒が消える:嘘
茄子には魔法の力があるとでもいうのでしょうか?おまじないと同レベルです。
嘘:煮汁に銀のスプーンを入れて変色しなければ食べられる:嘘
銀は硫黄化合物に触れると黒変し、硫黄を含む毒物の検出には有効な場合があります。しかし、きのこの毒成分には硫黄を含んでいないものもあり、この方法では分かりません。
嘘:虫食いきのこは毒がない証拠だから食べられる:嘘
あなたは虫ですか?虫でないならやめた方がいいでしょう。虫には無害でも人間には有害なものはたくさんあります。

毒きのこを見分ける一般則はありません。有毒菌の多い分類群、少ない分類群というものはありますが、上にも挙げたテングタケ属など有毒菌の多いグループにもタマゴタケのような食菌があります。逆に有毒菌の少ないベニタケ属Russula spp. にもニセクロハツのような猛毒菌があります。結局のところ、食べられるきのこ、毒きのこを個別に憶えていくより他ありません。

毒きのこ中毒に関しては、滋賀大学の横山和正先生の作られた毒きのこ Data Baseが参考になります。

くれぐれも「きのこロシアンルーレット」などで命を粗末になさいませんように。

2004年秋に急性脳症との関連で話題になったきのこであるスギヒラタケについて、2005年9月に霧島で発生しているのに遭遇したので、参考用にその時のスギヒラタケの写真を公開します。


この項執筆:明間 民央