独立行政法人 森林総合研究所 九州支所

山地防災研究グループ


研究グループの概要

 温暖多雨な九州地域では、集中豪雨や台風・火山活動に伴う土砂災害や洪水災害などの災害が多発し大きな問題となっています。また地球温暖化など地球レベルの環境問題、水資源の利用を含めた流域保全の問題についても、各地域特有の気候・風土・植生の影響を無視して語ることはできません。一方で九州地域では林業活動も盛んな地域であり森林の管理方法と災害などの様々な問題との関係についても考えることが必要となっており、森林が有する環境保全機能などの解明も求められています。このような課題に対して、山地防災研究グループでは、九州地域特有の気候・風土・植生との関係や森林が有する環境保全機能との関係を考えつつ、森林地域で発生する災害や流域保全の問題の解決に向けた研究に取り組んでいます。



近年の主な研究分野

水を育む


 九州は日本でも有数の多雨・豪雨地帯であると同時に林業が盛んな人工林地帯です。このため健全な水循環と安全な水資源をもたらす森林が有する「水源かん養機能」を調査し、この機能を十分に発揮させるための森林管理を行う技術の開発が求められています。そこで当研究グループでは、森林の状態と森林における水移動の関係について研究を行っています。





土砂災害を防ぐために


 九州には現在も活発に活動する火山が多くあり、脆弱な火山灰で覆われた山地が広く分布しています。このため豪雨や地震などにより、斜面崩壊や土石流などが発生し、人命や財産に被害をもたらす土砂災害が発生することが少なくありません。当研究グループでは、土砂災害防止に向けて発生機構の解明による災害発生予測技術や対策技術の高度化、森林の公益的機能発揮のための森林管理技術の開発に取り組んでいます。





森林の炭素吸収を調べる


 近年、大気中の二酸化炭素の増加などによる地球温暖化の進行が問題となっており、森林による炭素固定能力への期待が高まっています。当研究グループでは気象観測タワーを用いて、九州のスギ・ヒノキ人工林の二酸化炭素交換量の観測を行っています。これらの現地観測の結果に基づいた、森林の炭素吸収機能を高めるための管理技術の開発を目指しています。





スタッフ
  • 黒川 潮
      グループ長 専門分野:斜面災害
     
  • 北村兼三
      主任研究員 専門分野:森林気象
     
  • 壁谷直記
      主任研究員 専門分野:森林水文